メールマガジン配信サービス

>>バックナンバー一覧に戻る
===============================
目次
===============================
1.質保証に関するトリビア・豆知識
海外動向記事の内容について読者の方々により深く理解していただくために、
質保証に関係する用語や過去の記事について解説します。
今回のテーマは「アメリカ高等教育でのコミュニティカレッジの役割」です。

2. 海外動向記事
平成31年3月に当機構ウェブサイトに掲載した動向記事4件
(韓国1件、ASEAN1件、香港1件、米国1件)を紹介します。
ぜひアクセスしてご覧ください。

3.QAなるほどトピックス
当機構国際課スタッフによるコラムを3件掲載しました。

▼今年は2562年?さまざまな紀年法が資格の国際通用性に与える影響
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/08/qualification_calendar/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319

▼【学生中心の学習】学生との協働が求められるヨーロッパ
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/13/studentcentredlearning/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319

▼中国:全国の大学の教育の質を国家のデータプラットフォームで集中管理
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/13/china-national-data-platform/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319

==========================================
1.質保証に関するトリビア・豆知識
==========================================
今回は「アメリカのコミュニティカレッジ」について、コロンビア大学の
研究機関(CCRC:Community College Research Center)やアメリカの大学等による
連盟(Campus Compact)でこれまでに公表されたエッセイを基にご紹介します。

アメリカでは一般的に大学生のことをカレッジ学生(college students)と呼びます。
この「カレッジ学生」という言葉は、4年制大学と2年制高等教育機関に在籍する全ての学生を
指しています。

ただし、アメリカ社会でいう「伝統的な」カレッジ学生とは、18歳で高校を卒業して、
主に学生寮に住みながら4年制大学にフルタイムで通い、4年間の連続した学修を経て学士号を
取得する者を指します。このような状況にいる学生の数は全カレッジ学生の約5分の1に過ぎないと
されています。つまり、2年制のコミュニティカレッジの学生はこの「伝統的な」カレッジ学生に
含まれていません。

アメリカでの2年制高等教育機関は主に2種類あり、州や自治体が設けるコミュニティカレッジと、
職業教育プログラムを提供する公立や私立のトレードスクールやテクニカルカレッジなどがあり、
これらの2年のプログラムを修了した者に「associate degree」が授与されます。コミュニティ
カレッジやトレードスクールなどを卒業して「associate degree」を授与された男性は、高校卒業の
男性に比べて収入の見込みが15%~30%上がるとのことです。2年制高等教育機関の多くは学生寮を
提供しておらず、学生たちは「非伝統的な」カレッジ学生と認識されています。

歴史的にコミュニティカレッジは、1900年代初頭から労働需要に即した職業訓練に近い教育を提供
していました。医療業界では「associate degree」を持つ労働者が多く、看護師の60%がコミュニティ
カレッジを修了しています。以前はコミュニティカレッジのことを、ジュニアカレッジという呼び方を
することがありましたが、現在この呼び方は私立の2年制カレッジを指すようになっていて、公立の
コミュニティカレッジに比べて数が減少しているようです。

一方で、アメリカ社会でコミュニティカレッジの役割が進化してきています。特に低所得者、
成人学習者、マイノリティ、移民など、社会経済的な弱者にとってはコミュニカレッジは
高等教育への入口となっており、4年制大学への編入学を目指す学生も増えています。
2004年の米国教育省の統計データに基づく研究よると、コミュニティカレッジに通う多くの学生は
仕事を持ちながら通学し、学生の53%が25歳以上で、約43%の学生の世帯所得が年間3万ドル未満
となっています。また、2000年代以降のコミュニティカレッジは、社会奉仕活動を行いながら
体験学習する「service-learning」に多数取り組み、アメリカ各地で真の意味での地域密着型の
活動を進めているようです。

参考:
1)Columbia University Community College Research Center
https://ccrc.tc.columbia.edu/publications/beyond-traditional-college-global-workforce.html
2)Campus Compact
https://compact.org/resource-posts/the-civic-role-of-community-colleges-preparing-students-for-the-work-of-democracy/

===============================
2. 海外動向記事
===============================
◇香港資格登録簿(HKQR)に専門資格が登場―香港政府から任命を受けた専門資格審査機関が発行する専門資格がHKQFで承認される
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/13/hkqf-professional-qualification/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
-------------------------------------------------------------
香港資格枠組で専門資格の承認を開始。香港教育局局長から専門資格審査機関に
任命された職能団体や、規制機関から授与される専門資格は資格枠組で承認され、
資格登録簿に登録。

◇米政府、大学への791億円返還要求を取り下げ:曖昧なオンライン教育の定義が原因
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/12/wgu-doe-studentaid/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
-------------------------------------------------------------
アメリカ教育省がウェスタンガバナーズ大学に要求していた7億ドルを
超える助成金の返還要求を撤回。オンライン教育に対する政府の定義が
曖昧であり、議会でも規則改正の声が上がっている。

◇KCUE-KUAIが2018年大学機関別評価認証結果を公表
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/08/kuai-accreditation-result2018/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
-------------------------------------------------------------
韓国大学評価院(KCUE-KUAI)が2018年の大学機関別評価認証の結果を公表
した。申請大学14校のうち、9大学が「認証」、5大学が「条件付き認証」と
判定された。

◇ASEAN地域内外の学生・労働者のモビリティを高める―地域的な資格枠組の一般向けガイドラインが発表される
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/06/aqrf-practicalquide/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
-------------------------------------------------------------
モビリティの促進など、ASEANの地域的資格枠組であるAQRFがもたらす
メリットを紹介。AQRFの一般向けのガイドラインが発表される。

===============================
3. QAなるほどトピックス
===============================
読者の皆様に高等教育・質保証への理解をより深めていただくため、
当機構が配信している海外動向記事の背景等を盛り込んだコラムを
掲載しています。(不定期掲載)

▼今年は2562年?さまざまな紀年法が資格の国際通用性に与える影響
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/08/qualification_calendar/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
-------------------------------------------------------------
今年は2562年?日本の元号や海外の西暦以外の紀年法による年表記が、
資格の国際通用性へもたらす影響を考察しました。

▼【学生中心の学習】学生との協働が求められるヨーロッパ
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/13/studentcentredlearning/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
--------------------------------------------------------------
学生と教員が協力して、大学教育の改善方法を考える。ヨーロッパで進む
「学生中心の学習」について、学生評価委員の事例等を紹介。

▼中国:全国の大学の教育の質を国家のデータプラットフォームで集中管理
https://qaupdates.niad.ac.jp/2019/03/13/china-national-data-platform/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=190319
--------------------------------------------------------------
中国では大学から教育の質に関するデータを国が収集し、モニタリングを行って
います。またデータを基に各種分析を行い、大学の内部質保証や外部質保証に
活用しています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
NIAD-QE 海外高等教育質保証動向ニュース
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
バックナンバー[https://www.niad.ac.jp/consolidation/international/publish/merumaga/kokusai_bkno/]

Twitterにて配信中![https://twitter.com/NIAD_JPN]

■ 編集・発行 (お問合せ先)
大学改革支援・学位授与機構 評価事業部国際課
 〒187-8587 東京都小平市学園西町1-29-1
TEL: 042-307-1624
E-Mail: kokusai@niad.ac.jp
-------------------------------------------------------
本案内の配信停止を希望される場合は、お手数ですが、以下のURLから
手続きをお願いいたします。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=niadqe_kokusai&task=cancel
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


〒187-8587 東京都小平市学園西町1-29-1

電話 : 042-307-1500(代)

ページの先頭へ

©copyright 1998 National Institution for Academic Degrees and Quality Enhancement of Higher Education