機構長挨拶

―高等教育機関の機能強化と志の高い多様な学びを支えるために―

機構長:服部 泰直

 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構は、大学や高等専門学校等がそれぞれのミッションに沿った教育・研究・診療などの機能強化を実現するための支援と、大学を卒業することなく、自らの興味関心や目的のために多様なアプローチにより高度な学びを継続した上で、大学卒業と同等程度の学びを修めた方々が学士の学位を取得できる機会を保障している機関です。当機構では、これらの高等教育に関する支援を遂行することで、将来活躍が期待される我が国の高等専門人材の育成に貢献しています。

 学位授与は当機構における特徴的な事業であり、我が国では大学以外で学位を授与する唯一の機関であり、国際的に見ても希少な事業です。大学への入学・卒業を必要とすることなく、興味関心や目的のために様々な方法により自ら高度な学習を継続した上で、当機構の定めるところにより大学卒業と同等程度の学修成果を得たと認められた方々に学士の学位を授与しています。さらに、当機構では修士や博士の学位を授与する制度も整備しています。昨年度は、省庁大学校の卒業者や高等専門学校専攻科の修了者を含む約3,500名が当機構から学位(学士、修士、博士)を取得されるなど、学位の取得を目指す多くの方々に当機構の制度を活用いただいています。多様な学びをされた方々の学修の成果を学位授与という形で質保証し、国内外における就職、進学や資格取得等、新たな活躍の 機会が広がるように今後もしっかり支援してまいります。
 大学や高等専門学校に対する改革支援としては、主に三つの事業を実施しています。第一に、2040年を見据えた理系専門人材の育成を強化する「成長分野をけん引する大学・高専の機能強化に向けた基金による継続的支援」を令和5年度から実施しています。本事業は、将来にわたり成長が期待される分野における高度専門人材の育成を強い意欲で取り組む大学・高専に対して、当機構に積まれた約3,000億円の基金を活用して、10年間支援を継続するものです。令和5年度からの3年間で既に250校を超える国公私立大学・高等専門学校に支援を行っています。令和7年度に新たに200億円を基金に積み増し、今年度からは文系から理系人材育成への比重の転換を図る大規模大学への支援や成長17分野に特化した事業への支援が始まります。本事業については申請申し込みの受付、対象校の選定と共に事業開始後のきめ細やかなフォローアップなど、選定校が目指す教育改革を手厚く支援しています。第二に、大学や高等専門学校等に対する認証評価と国立大学法人評価に係る教育・研究に関する評価です。認証評価では、文部科学大臣から認証された第三者評価機関として、大学や高等専門学校の教育・研究活動を中心に評価を実施し、その評価結果を社会に広く公表・周知しています。各高等教育機関では認証評価の受審に当たっての自己点検・自己評価の結果と当機構による評価結果とを活用し、将来を見据えた人材育成のさらなる高度化や研究力強化など自律的な教育・研究の質向上・改革に取り組んでいます。このように、認証評価は内部質保証の実質的強化を図る機能を併せ持っています。国立大学法人評価に係る教育・研究に関する評価は、国立大学法人評価委員会からの要請に基づき、中期目標期間における各国立大学法人の教育・研究の活動状況を評価し、評価結果を法人評価委員会に報告しています。第三に、国立大学法人等に対する施設費・設備費への貸付や交付では、附属病院を始めとしたハード面での学内環境、並びに財務及び経営の改善を支援しています。
 上記以外にも、大学ポートレートによる国内大学の情報収集・発信を実施すると共に、海外の質保証機関等との連携・交流を通じて、留学生の受入れに係る入学資格の確認や学生の海外派遣及び学位や教育制度等の社会的・国際的通用性の観点を踏まえた国内外の高等教育質保証及び高等教育制度・資格に関する情報収集・発信を実施しており、ユネスコの高等教育の資格の承認に関する「東京規約」及び「世界規約」に基づく公式の国内情報センター(National Information Center, NIC)としての機能を担っています。

 国内における人口減少、生成 AI 等情報技術の急激な発展やグローバル化の進展、地球規模の地政学的課題や環境課題等の大きな社会変革に直面している現在、我が国における高度専門人材の育成に対する期待と役割はかつてないほどに大きく、また切実です。高等教育機関の改革は待ったなしの状況です。それに応えるべく多くの高等教育\機関が自ら改革を進めており、改革を支える当機構の役割と責任は極めて大きいと考えています。当機構は「高等教育機関の改革を基盤に幅広で高度な専門的素養を育んだ方々や、個々による高等教育の学びを修めた個性豊かな方々が未来社会で溌溂と活躍できる社会」の実現を目指して支援事業を推進すると共に、明瞭なガバナンスのもと 一層の透明性・公平性を持って事業を遂行し、高等教育に係るすべての方々と一緒に我が国の明るい未来を創造する人材育成に寄与すべく、構成員が一丸となって努力してまいります。

 皆様の今後とも変わらぬご理解とご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。


PDF-file PDFファイルです。WEB上で見ることもできますが、表示に時間がかかることもあります。
ダウンロード(ファイルに保存)して参照することをおすすめします。

〒187-8587 東京都小平市学園西町1-29-1

電話 : 042-307-1500(代)

ページの先頭へ

©copyright 1998 National Institution for Academic Degrees and Quality Enhancement of Higher Education