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目次
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1.高等教育・質保証に関するトリビア・豆知識
海外動向記事の内容について読者の方々により深く理解していただくために、
高等教育・質保証に関係するキーワードを一つ取り上げ解説します。
今回のテーマは「出身国別受入留学生数第3位:ネパールの中等教育制度」です。

2. 海外動向記事
令和2年9~10月に当機構ウェブサイトに掲載した動向記事4件
(欧州1件、韓国1件、中国1件、米国1件)を紹介します。
ぜひアクセスしてご覧ください。

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1. 質保証に関するトリビア・豆知識
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「出身国別受入留学生数第3位:ネパールの中等教育制度」

日本学生支援機構(JASSO)の「2019(令和元)年度外国人留学生
在籍状況調査結果」によると高等教育機関が受け入れている外国人
留学生の出身国は、中国(41.2%)、ベトナム(19.8%)に次いで
ネパールが第3位(8.2%)となっています。

◇日本学生支援機構「2019(令和元)年度外国人留学生在籍状況調査結果」(p.
12)
https://www.studyinjapan.go.jp/ja/_mt/2020/08/date2019z.pdf

そこで今回のトリビアでは、当機構が作成した
「ネパールの高等教育・質保証制度の概要」(2020年3月刊行)
https://www.niad.ac.jp/media/001/202003/overview_nepal.pdf
に掲載している、ネパールの中等教育制度について解説します。

はじめに、ネパールの教育制度の基本情報について紹介します。
ネパールの就学開始年齢は5歳とされており、最初の8年間
(第1~8学年)は基礎教育と呼ばれる義務教育期間です。また、
中等教育は義務教育後の4年間(第9~12学年)で行われます。

学年暦は西暦ではなく、ネパールの公式の暦であるビクラム暦
(BS)に基づいています。ビクラム暦は西暦の4月15日前後
から新年が始まる暦で、ビクラム暦から56または57年を引けば
西暦となります。ネパールの学年暦は原則として西暦の4月15日
前後から始まる1年間ですが、高等教育では機関によって学年暦が
異なる場合があります。

次に、ネパールの中等教育制度に焦点を当てて解説します。

まず生徒は基礎教育の最終学年である第8学年で基礎レベル試験
(BLE: Basic Level Examination)を受験し中等教育へ進学します。
基礎レベル試験は郡単位で行われるため、郡レベル試験(DLE:
District Level Examination)とも呼ばれます。近年の基礎レベル試験
の必須科目はネパール語、英語、理科、数学、社会、職業、道徳、
保健であり、加えて英語上級、コンピュータ、地理歴史等の8つの
選択科目から2科目を選択します。この試験に合格した生徒は
中等教育の学校の他に技術職業訓練校にも入学できます。

中等教育進学後には、まず第10学年でSEE(Secondary Education
Examination)と呼ばれる進級試験を受けます。その後、最終
学年の第12学年では、NEB(National Examination Board)が
実施する全国統一試験を受験します。この試験に合格した生徒は
大学入学資格を取得し、申請により、NEBから中等教育修了の
Certificateを取得できます。

なお、義務教育後に技術学校でまず2年間の課程を修了して
TSLC(Technical School Leaving Certificate)を取得した後、
3年間の正規課程を修了して取得するディプロマ(Diploma)も
中等教育の第12学年修了と同等の大学入学資格とされています。

ネパールの教育制度、質保証制度については、
「ネパールの高等教育・質保証システムの概要」をぜひご覧ください。
https://www.niad.ac.jp/media/001/202003/overview_nepal.pdf
※ネパールでは2016年に教育法が改正されました。以上の
内容は改正後の情報に基づいています。

◇機構ウェブサイトでは、ネパールを含め日本、英国、韓国等、
世界17カ国・地域の高等教育・質保証の概要を公開しています。
https://www.niad.ac.jp/consolidation/international/publish/package.html

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2. 海外動向記事
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◇コロナ禍での大学入学、試験範囲や入試方法の変更も:ヨーロッパ等54か国へ
の調査
https://qaupdates.niad.ac.jp/2020/09/24/enicnaric_covid_survey/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=201029
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ヨーロッパ諸国など、新型コロナウイルスの流行に高大接続が
影響される事例が相次ぐ。6月に行われた54か国対象の調査結果。

◇韓国:KCUE-KUAIが第3周期(2020-2025年)の大学機関別評価認証を開始
https://qaupdates.niad.ac.jp/2020/09/25/kuai-designated-2020/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=201029
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韓国KCUE-KUAIが、第3周期の大学機関別評価認証の実施機関に指定された。
第3周期は、2020年から2025年までの5年間。評価の内容と尺度が見直され、
各大学の特性が幅広く反映・評価されるように変わる予定。

◇アクレディテーションは必要?アメリカ全50州と準州での中等教育の多様性
https://qaupdates.niad.ac.jp/2020/10/08/us_secondary/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=201029
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ハイスクールにアクレディテーション(適格認定)は
必須なのか?私立の中等教育機関への規制を見ながら、州に
よって大きく異なるアメリカの教育制度を紹介する。

◇中国:修士課程等の募集定員増、第二学士学位制度存続へ―コロナ禍の卒業生の
進路確保対策
https://qaupdates.niad.ac.jp/2020/10/19/increase_recruitment-numbers_continue_second_degree/?utm_source=mailmag&utm_medium=email&utm_campaign=201029
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中国政府は、新型コロナウイルスの影響で学生の就職や留学が
難しくなっていることへの対策として、修士課程などの定員増、
廃止予定だった第二学士学位の継続を発表した。

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