機構ニュース第117号
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〇2013年CHEA年次総会およびCIQG年次会合に出席

アクレディテーションの連絡・調整機関である、米国高等教育アクレディテーション協議会(CHEA:Council for Higher Education Accreditation)の主催する年次総会が2013年1月29日~30日に、CIQG年次会合が同31日にワシントンD.C.において開催されました。大学評価・学位授与機構は、米国を中心とした高等教育質保証に関する国際動向の調査のため、本総会および会合に出席しました。

今回の会議では、米国内外の質保証機関、大学、高等教育関係機関等から約380名が参加し、連邦政府の高等教育政策や学習成果、単位制度、MOOCs(Massive Open Online Courses:大規模公開オンライン授業)など、米国の高等教育の動向を中心としたテーマで、講演が行われました。

 

主な講演の概略は以下のとおりです。

    【学習成果】
  • 大学卒業生の能力について、雇用者に満足させるべきというプレッシャーがある。大学側が学習成果のエビデンスをまだ十分に提供できているとは言えないという課題がある。
  • 学習成果の測定には限度があり、学習成果の測定を2~3種類の測定方法のみに依存するには限界がある。
  • MOOCsの学習成果の測定が今後の課題になりうる。
    【単位制度】
  • 現在の単位と時間(単位制度)の考え方については、当初教員の年金受給要件のために策定されたものであり、学生の学習成果と連動した必要時間数を示すものではなかった。
  • 1961年は成績でAのつく学生は15%であったが、2008年には43%となっている。また、現在、69%の大学卒業者が基本的な仕事を遂行する能力があるとは言えず、1/3の雇用者が大学卒業者の能力に不満を持つという調査結果がある。
  • 現在の単位制度は信頼性を欠き、従来とは異なる単位制度の考案(学生の学びを主体にした考え方)が望まれる。
    【MOOCs】
  • MOOCsのひとつであるCourseraは、33大学が214コースを提供し、240万人の学生を有しているが、既に学位を有する学生が多い。(学士42.8%、修士36.7%、博士5.4%)
  • Courseraは現在、正式な単位として認められていないが、数コースについて、ACE(American Council on Education)Credit Recommendationの推奨の審査を受審中である。(1月29日現在)

CHEA総会
CHEA総会における全体講演

CIQG年次会合
CIQG年次会合における開会挨拶

 

 

また、学習成果に係る優れた取組みを行う米国内の高等教育機関を表彰するCHEA Awardが、Drake University Environmental Science and Policy Program、Harold Washington College、St. Luke’s College、University of Wisconsin – La Crosse College of Business Administrationの計4機関に授与され、CHEA Award受賞式が行われました。

今回が初めての開催となるCIQG年次会合では、主に欧州を中心に高等教育の国際的な動向や課題などについて講演が行われ、参加者で情報を共有しました。


※CIQG(CHEA International Quality Group):国際的な高等教育の質保証の重要性が増大している中、諸外国の高等教育関係機関と質保証の課題に取り組むため、CHEAが2012年9月に設立した国際質保証グループ。

CHEAウェブサイト(英文)はこちらから御覧ください。


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