平成24年4月17日〜18日に、世界各国から200以上の高等教育質保証機関や大学等が加盟する高等教育質保証機関国際ネットワーク（INQAAHE）のメンバーフォーラムがオーストラリア高等教育質・基準機構（TEQSA）の主催で、オーストラリアのメルボルンで開催されました。本会議は、隔年開催の会員機関向けフォーラムとして開催され、INQAAHE会員機関に加え、地域質保証ネットワーク（APQN、ASEAN/AQAN、ENQA等）会員機関の参加も可能となっているものです。今回の会議には、約50カ国の教育省等の政府機関、質保証機関、大学、高等教育関係研究所等から約130名の参加がありました。加盟機関として、当機構からも野上機構長をはじめ、7名の教職員が出席しました。

今回の会議では、質保証を中長期的に持続可能なものとするために外部質保証の新たな手法の構築の必要性が高まるなか、「The Future of External Quality Assurance（これからの外部質保証）」を主題に、世界各国政府による国内の高等教育質保証への対応状況をはじめ、各国質保証機関の動向について情報交換と議論が行われました。

はじめに、主催機関であり、オーストラリア政府直属の高等教育質保証機関として新たに設置されたTEQSAから、オーストラリアにおける高等教育管理・規制の新しい枠組みについての紹介がなされ、それに続いてINQAAHE会長による基調講演がありました。

分科会では、各国の経験や事例を参考に、外部質保証のさらなる発展に資する議論の場となることを目的に、「外部質保証の手法の発展」、「機関の多様性と質保証」、「内部質保証と機関における質保証文化の発展」、「変わりゆく外部質保証における「independence」の意味」をテーマにグループディスカッションが行われました。この中で、各国・地域における外部質保証の役割、課題、質保証機関と政府及び大学との関係、国を越えて存在する外部質保証の共通課題等について、活発な議論がなされました。さらに、高等教育のグローバル化が進展するなか、国境を越えて提供される高等教育に対する外部質保証の役割・影響に関する講演も行われました。

　INQAAHEメンバーフォーラムの詳細については、INQAAHEウェブサイト（英文）　http://www.inqaahe.org/　をご覧ください。